◎学校サポーター

学校サポーター活動写真01
子供たちと直接ふれあう機会は、 教職を目指す学生にとって貴重な経験になります。

長期にわたって授業や部活、行事に参加

 本学では2008年度に「学校サポーター」制度を導入しました。高知県内の小中高校と連携し、教職課程を履修している学生が学校現場に出向いて、実際の教育活動に参加しています。新時代の教員に求められる豊かな人間性や高いコミュニケーション能力の育成を目指した、実践的インターンシップ・プログラムです。
 本学の「学校サポーター」は派遣期間が約1年間と長期にわたるのが大きな特色です。学校教育の現場では、教員は授業以外にも部活動や生活指導、学校行事などでさまざまな役割を持っています。しかし、短期間で終わる教育実習では、学習指導以外の経験を積むことが難しいといわれています。本学ならではの長期的なインターンシッププログラムなら、同じ学校で先生方や生徒と密接にふれあい、短期間の教育実習よりもはるかに多くの実践的知識を学ぶことができます。

 

リアリティを持って「教員力」をつける

 「学校サポーター」に参加した学生たちは、子どもたちとふれあいながら、教員を目指す者として着実に成長をとげます。たとえば、数学の個別指導で生徒にどのようにわからせるか四苦八苦し、懸命に教え方を考えた結果、理解させることに成功した学生がいます。部活で当初、生徒たちをうまく指導できなかったものの、試行錯誤するなか、徐々に効果が現れて、ついに大会で成果を上げさせることができた学生もいます。
 子どもたちと直接ふれあうことは、教職を目指す学生にとってかけがえのない経験になります。「学校サポーター」の体験を通して、教員という仕事の素晴らしさを改めて実感する学生も少なくありません。自ら学び、発信し、答えるという「教員力」をリアリティを持って身に付けることができる、本学の長期間にわたる「学校サポーター」活動。全国でも先駆的な取り組みです。


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現場を体験して「何が足りないか」に気づく

 本学の「学校サポーター」活動では、単に学校現場を経験するだけではなく、活動終了後に大学にもどり、問題点を検証することが重要だと考えています。大学の授業で学んで理解しているつもりでも、生徒にはうまく説明できないケースがしばしばあるからです。満足できない教え方をしたところは、大学でもう一度学び直す必要があります。しっかりした知識体系を身に付けるためには、このような現場体験と、その検証の繰り返しが重要なのです。


長期間の活動により、子どもたちと信頼関係を結べます 香美市立大栃中学校校長

 教育実習とは違って、「学校サポーター」の活動は長いので、学生も得るものが大きいのではないでしょうか。はじめは緊張していても、指導した内容を検証するうちに、回を重ねて指導力は進歩していきます。生徒たちもしだいに心を開き、人間関係をしっかり築くことができるようになります。
 迎える学校にとっても大きなメリットがあります。たとえば、複数の「学校サポーター」に入っていただくと、補習などの際に効率的なマンツーマン指導ができます。教科指導以外でも、吹奏楽部の活動などに積極的に関わっていただき、イベントにも参加していただきました。
 接する生徒が育っていく姿を見ると、教育者ならではの喜びを感じるのではないでしょうか。「学校サポーター」の経験を通じて、教員は本当にやりがいのある仕事だと理解してもらえると思います。


入野 博 先生 元 香美市立鏡野中学校 校長 /
        現 香南市教育委員会



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