◎魅力ある大学教員

 
自分で決めてやりぬいて自身を掴む。その楽しさを自分自身で体験し、未来の生徒達に伝えて欲しい。

鈴木 高志 講師

教育を行う上での「動機付け」と「自己決定」の重要性

 私は以前、生徒を教えている中で「やる気を出してもらわない限り、どんなにテクニックを駆使しても駄目なんじゃないか」と感じたことがあります。心理学の中にも「動機付け」という「どうすればやる気を出してもらえるのか」ということについて書かれた分野があり、改めてその重要性を感じました。
 やる気を出させる「動機付け」と合わせて私が大事にしている理論で、「自己決定理論 self-determination」 というものがあります。「勉強しよう!」という生徒のやる気や動機付けを、より良く、より強くするために、学生さんには自分で決めて自分でやりぬいてほしい―。教員はその背中を押してあげる役目にあると思っています。



学生と鈴木高志講師

「自己決定」が出来る環境を整えるのが教員の役目

 自己決定が自分で決めることだからといって「自分のことだから自分で決めろ」「自分で決めたんだから自分の責任だ」などと言っては駄目で、それは責任の放棄になってしまいます。そうではなくて「自己決定できるような環境を整えてあげる・励ましてあげる・人間的な繋がりを作ってあげる」ということが大事ですね。「人間的な繋がりを作ってあげる」というのは、「見守ってあげる」ということで、「見守られているんだ自分は」という気持ちに生徒がなれる状況を作る。それによって自分では出来ないと思っていたことでも「よしやってみよう!」と思える。多少の失敗はしても、先生達や、周りの人が見ててくれるから頑張れる。そういった環境を作ることの出来る教員が理想的ではないでしょうか。


生徒の本当の自信に繋げるために

 ただ、私の考える教員としての最終的な目標は見守り続ける事とは違う所にあります。それは「生徒が教員の存在を忘れて、自分一人の力でやっていけるようになる事」です。「先生がいたから出来た」と思われている内は、その子の本当の自信には繋がっていない訳で、「自分で出来たんだ!」と思える状況を作るためには、究極論ですが最終的に教員の私は邪魔者になる事もある訳です。
 それでも、スタートラインで背中を押した生徒が自分の力でゴールする姿を見届けるということは、人を育てる教員として十分やりがいを感じられるものだと思います。


教職課程を受ける生徒に伝えたいこと

 自分で決めて、やりぬいて、自信をつかむ。その楽しさを学生さん自身に知ってほしい。それを、将来自分が受け持つ子どもさん達に味わってもらえるような先生になって欲しいし、きっとなれると思っています。


鈴木 高志 准教授(教育心理学)

鈴木高志講師



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