◎魅力ある大学教員

 
教育の方法が多様化する今だからこそ、現場で必要となる力を身につけることが重要

田中 光 講師

現在の教育現場で求められる力

 現在の教育では学習指導要領の改訂を経て、目まぐるしいほどに多くのことが変化しています。こうした状況下で、生徒一人一人に自ら学ぶ力、ひいては社会の中で主体的に自己実現ができる力(主体性)を身につけさせることが重要視されるようになりました。
 さらに、2020年の新型コロナウイルスの拡大によりGIGAスクール構想が急速に推進されることになり、教育現場でICTを活用する機会が今までの比ではない程に増加しております。現在、教育に携わる全ての教師はこうした変化に対応するための力が求められています。



学生と田中講師

「主体性」を重視した指導

 生徒に「主体性」を身につけてもらうにはどうすればいいのでしょうか。このことは現在の教育での1つの課題となっており、生徒の「主体性」を伸ばすために様々な取り組みがなされております。その1つに生徒自身が自らのモチベーションや学習を管理するという「自己調整学習」に着目した指導方法があります。
 この「自己調整学習」には、自分の活動を客観的にチェックして、コントロールするという「メタ認知」の力が欠かせません。この「メタ認知」の力を伸ばすためには、人の認知能力や精神に対する深い理解が求められます。これから教師を目指す方には、そのために必要となる心理学的な視点をぜひ身につけてほしいと思います。


「ICT」を活用した教育

 現在の教育では「ICT」を活用することは既に欠かすことのできない活動となっております。しかし、この教育現場への「ICT」の導入はコロナ禍により急速に進められることとなったため、現状ではうまく対応することが出来ていない現場もあることが報告されています。
 こうした中で、デジタルネイティブと呼ばれる幼い頃よりインターネットや電子端末に触れてきた若い世代の知識や技能が強く求められるようになっています。教育に興味のある若い世代の方々はぜひ教職課程に進んでいただき、その知識と技能をこれからインターネットや電子端末に触れる子どもたちに還元することを期待します。

田中講師

田中光講師

教育の方法が多様化する今だからこそ

 上記のように現在、教育の方法は多様化しつつあり、現場で求められる知識や技能は多岐に及んでいます。このような現状において現在教育に求められている指導を実現するには、これから教育を担う方々の力が特に重要となっています。

 もし、少しでも教育に興味を持っておられる方は教職課程に進むことを検討してみてください。私自身もまた、皆さんや皆さんがいずれ指導する子どもたちのために、現在の教育の変化について常日頃から情報を集め、授業の中で継続的に発信していきます。


田中 光 講師(教育心理学)




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